プールに入ってはダメ?耳鼻咽喉科の病気 寝屋川市の京本耳鼻咽喉科

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プールに入ってはダメ?耳鼻咽喉科の病気

こどもの症状|2023.06.28

プールに入ってはいけない耳鼻咽喉科の病気はどんなものがあるの?

一昔前には、耳鼻咽喉科に通院している間はプールに入ってはいけないという考え方もありましたが、現在では考え方が変わってきて耳鼻咽喉科の病気があるからと言って絶対にプールに入ってはいけないということはありません。プールに入っても問題が無いかどうかは病気の状態によります。

例えば、子どもによく見られる病気の中耳炎は耳だれが出ていなければ基本的にはプールに入っても問題ないと考えています。ただし、耳だれが出ている場合や耳だれが無い場合でも鼓膜に穴が開いている場合には、プールを控えるか耳栓をして入るなど対策が必要になります。こうした場合のようにプールに入ると悪化する可能性もあるので、病気の状態をしっかり見極めることが大切です。

岐阜県医師会ではプール水泳許可基準が公表されていますので、参考までに紹介すると、

耳鼻咽喉科疾患に対して

・急性炎症

 発熱、疼痛などの症状がある場合は禁止。

・耳垢 

 水泳やプールの前に除去することを推奨。

・中耳炎

 耳漏(耳だれ)が多い場合は禁止。

 鼓膜に穿孔(穴)があり、耳漏が軽度の場合や乾燥している場合や鼓膜チューブを付けている場合には耳栓などで水が入らないようにすれば問題なし。ただし飛び込みや潜水は極力避ける。耳漏が増加した場合には、耳鼻咽喉科医の意見に応じる。

・鼻炎・副鼻腔炎

 鼻水が多い場合や鼻血が頻繁にある場合は禁止。

 鼻水が少ない場合は、水泳の前に鼻をかめば問題なし。

 アレルギー性鼻炎の場合はプールの消毒用塩素で悪化する場合がある。

・扁桃肥大・扁桃炎

 発熱、疼痛などの症状が無ければ問題無し。

https://www.gifu.med.or.jp/doctor/school/pool/

(※内容の一部を省略・編集しています。)

とされています。

 

なぜプールに入ってはいけないの?

プールに入ってはいけないと考える基準は2つあります。1つ目は本人の病気の悪化を防ぐためです。例えば発熱症状がある場合、プールに入ると体が冷えて発熱の原因となっているウイルスや細菌などの活動が活発になり、ますます悪化することがあります。

2つ目は感染症を広げないようにするためです。例えば、風邪を引いて鼻水が出る場合、その鼻水にはウイルスや細菌が潜んでいます。そのウイルスや細菌がプールの水を介して、周りの人に感染することを防ぐためにプールを控えるように言われることがあります。

「病気の悪化を防ぐ」「周りの人に病気を移さない」ことの2点から病気の状態によっては、プールを控えるかどうかが判断されます。

 

病気でもないのにプールに入ると聞こえにくくなるのはなぜですか?

中耳炎などの病気が無くとも、プールに入って聞こえが悪くなることがありますが、耳垢(耳あか)が原因になっていることが多いです。耳垢が溜まっている耳の中に水が入り込むと、耳垢がふやけて耳の穴をふさいでしまうことがあります。耳がふさがると聞こえが悪くなり、音がこもって聞こえたり、炎症を起こすと痛みが出ることもあります。プールに入る前には耳垢が溜まっていないかチェックするようにしましょう。

耳垢のページへ

 

耳に水が溜まるってどういうこと?

耳鼻咽喉科で「耳に水が溜まっています」と言われた経験がある方もおられると思います。水が溜まるって実際どういうこと?と疑問に思われることも少なくありません。耳鼻咽喉科で言われる「耳に水が溜まる」とは、鼓膜の奥にある中耳に分泌液や膿が溜まることで、急性中耳炎や滲出性中耳炎という病気を意味しています。中耳炎はその名前の通り、中耳に炎症が起こる病気で、鼻からつながっている耳管という管を通じて、中耳にウイルスや細菌が侵入した場合に起こります。

通常、耳の奥にある中耳の状態を確認することは難しいですが、耳鼻咽喉科では、専用の器具を使って耳の奥まで光を届けて、ルーペや顕微鏡などを使用して中耳の状態をくわしく見ています。鼓膜の色や腫れの程度、中耳に溜まっている液体の性質などで中耳炎の重症度を診断します。

急性中耳炎のページへ

滲出性中耳炎のページへ

 

耳に水が入ると溜まるのは違うの?

耳に水が入ることと溜まることは異なります。水が入るとは「耳の入口から水が入ること」で、耳に水が溜まるとは「中耳に液体や膿が溜まること」を言います。

 

耳に水が入ったら中耳炎になるの?

耳に水が入ったからと言って中耳炎になることはありません。中耳は鼓膜の内側にあるため、耳の入口から入ってきた水がそのまま中耳まで到達することが無いためです。ただし、中耳炎を繰り返したり、重症化すると鼓膜に穴が開くことがあります。こうした場合には、水の中に潜む細菌やウイルスが中耳の中に入りこんで、中耳炎がひどくなることがあります。

 

プールはダメでもお風呂に入ってもいいの?

プールは頭まで水の中に浸かることが多く、水が耳の中に入りやすいですが、お風呂の場合は頭まで浸からないため耳の中に水が入らないことが多いです。ただし、頭まで浸かったり、シャワーを耳に向けて直接当てたりすると水が耳の中に入って、中耳炎や外耳炎などの炎症が悪化することがあります。体を清潔に保つためにお風呂に入ることも大切ですが、耳に水が入らないように注意してください。

 

プールに入る前にどうやって耳鼻科の病気を発見するの?

学校や園では毎年プールが始まる前のシーズンに、耳鼻咽喉科医が学校や園を訪問して、耳・鼻・のどの健診を行っています。健診で異常が見られた場合には、耳鼻咽喉科の受診が勧められます。健診では耳・鼻・のどの状態の確認のみとなるため、治療や精密な検査が必要な場合には、学校や園から耳鼻咽喉科の受診が必要であることの通知が渡されますので、指示に従って受診をするようにしましょう。また、健診が無いシーズンでも、スイミングスクールに通っているなどで耳鼻咽喉科の病気が無いかご心配な場合は、いつでも健診を行っておりますのでご遠慮なく受診していただいて構いません。病気を治療するだけでなく、病気を予防することも医療機関の役割なので、ちょっとしたことでも気兼ねなく相談することをお勧めします。

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シャルム萱島1F

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