耳鼻咽喉科の親子受診のメリットと注意点
受診時のご案内|2023.09.27親子受診のメリットは何ですか?
親子で受診するメリットは、病気の治療や健康管理を一緒にできることです。耳鼻咽喉科を親子で受診される場合に多いのは、花粉症やダニアレルギーなどのアレルギー性鼻炎、ウイルスや細菌感染による風邪症状の方です。アレルギー性鼻炎の場合は、お薬の定期的な服用も大切ですが、丁寧な掃除や寝具を清潔にするなどの生活環境を整えることも重要です。ご家族でどんなことに取り組めばいいか、一緒に聞いていただくことができます。また風邪症状の場合は、家庭内で感染が広がることもよくあるため、家庭内での感染対策や親子で同じ症状が出ている場合に検査がスムーズになることなどが、親子で受診される際のメリットです。
受診前に気を付けることはありますか?
受診する前に、お子さんに病院に行くことをしっかり伝えてあげてください。何も聞かされずに病院に行くと、来院してからお子さんがぐずったり、診察中に暴れてしまったりすることがあります。特に診察中に暴れてしまうと、お子さんの耳や鼻の中を傷つけてしまうことがあるため、お子さんも「病気を治すために病院に行く」と理解しておくことで、しっかり治療に向き合ってくれます。
診察時に気を付けることはありますか?
診察時に一番注意していただきたいことは、お子さんの体をしっかり固定することです。日頃の生活の中で、耳や鼻を誰かに触られることはほとんどありませんので、びっくりしてお子さんが体をひねったり、頭を動かしたりすることがあります。診察中に急に動くと、診察器具が耳や鼻の奥の思わぬ場所にあたってけがをする場合があります。お父さん、お母さんが一緒に座ってしっかり体を固定してあげることが、安全な治療につながります。治療中に暴れてしまってけがをすると、病院が一層怖いものになってしまうこともあるので、ご協力をお願いいたします。
診察時の際の子どもの抱え方のポイントはありますか?
お子さんの体を支える際には、お子さんの体や頭が動かないようにしっかり固定することが大切です。
まずは、保護者の方が診察室の椅子にしっかりと奥まで腰かけていただき、その上にお子さんを座らせてください。お子さんの肩の上から抱えるようにして抱いてください。

【腕】
お子さんの胸のあたりで手を交差して、シートベルトのように引き寄せて固定してください。この時、お子さんと手をつないであげると、お子さんの腕が固定されるだけでなく、安心して診察が受けられます。
【腰】
保護者の方は椅子の背もたれにしっかりと背中をつけてください。お子さんの力は思った以上に強く、浅く座っているとお子さんの固定が不安定になります。
【足】
お子さんの足を挟むように足をクロスして抑えてください。
耳や鼻を診るときには、スタッフがお子さんの頭を支えます。保護者の方はお子さんの体が動かないように意識を集中していただくと、安全に診察を受けていただけますので、ご協力ください。
子どもと同じ症状ですが子どものお薬を飲んでもいいですか?
お子さんと同じ症状だからといって、親子で薬を共有することは控えましょう。お薬は体重や年齢によって、服用する量や適応が決まっているため、子供の薬を大人が服用した場合には、薬の有効成分が大人には少なくなるので、薬としての効果が期待できなくなることが多いです。反対に大人の薬を子どもが飲むことも厳禁です。薬の成分が強すぎて、お子さんの体に負担になって副作用が強く出る場合や、そもそもお子さんには禁止の薬もあります。
また処方されたお薬は、特別な指示が無い限りは飲み切るのが基本ですが、もし過去に処方された薬が自宅に残っていた場合は、そのお薬を飲んでもいいか医療機関に相談するようにしてください。
その他、慢性の病気などで他院から処方されているお薬がある場合には、その内容を確認して、当院からのお薬が安心して飲んでいただけるように考慮して処方しています。