赤ちゃんの耳掃除ってどうすればいいの?
こどもの症状|2026.02.26赤ちゃんの耳掃除ってどうすればいいの?
赤ちゃんの耳掃除どうすればいいの?
「赤ちゃんの耳掃除、どうすればいいの?」「綿棒で掃除していいのかな?」
多くの親御さんから、このようなご相談をいただきます。赤ちゃんの耳はとてもデリケートで、誤った方法で耳掃除をすると、かえって耳垢を奥に押し込んでしまったり、外耳道を傷つけてしまったりする恐れがあります。
「見える範囲を優しく」が自宅ケアの基本ですが、心配なことがあれば無理をせず、専門医にお任せください。
耳垢はなぜ出るの?
耳垢(じこう・耳あか)は、外耳道(耳の穴の中)の皮膚から出る分泌物・古くなって剥がれ落ちた皮膚・ホコリなどが混ざってできたものです。実は耳垢には、外耳道を保護し、細菌の侵入を防ぐ大切な役割もあります。
健康な耳であれば、耳垢は自然に外へ排出される「自浄作用」が働いています。古くなった外耳道の皮膚が少しずつ外側へ移動し、耳垢も一緒に出ていくのです。
赤ちゃんの耳掃除で注意することは?
赤ちゃんの外耳道は大人に比べて皮膚が非常に薄く、穴も狭いため簡単に傷つきやすい構造をしています。また、外耳道が短く、鼓膜までの距離も近いため、綿棒を奥まで入れてしまうと鼓膜を傷つける危険性があります。
自宅で赤ちゃんの耳掃除をするなら?
自宅で耳掃除をする場合は、耳の中を傷つけないように以下の点に注意してください。
使用する道具
- ベビー用の細い綿棒を使用する
- 綿球が柔らかく、軸が細いものを選ぶ
- 耳かきは赤ちゃんには刺激が強すぎるため避ける
掃除の範囲と方法
- 耳の中を確認しながら、見える範囲(外耳道の入口から1cm以内)だけを優しく拭く
- 綿棒を奥まで入れないこと(目安:綿棒の綿球部分の先の方だけ)
- 優しくなでるようにしながら、数回拭く程度
- 力を入れて擦らない
適切な頻度とタイミング
- 月に1〜2回程度で十分、毎日掃除する必要はありません
- お風呂上がりの耳垢が柔らかくなっている時が適している
赤ちゃんの耳掃除で絶対にやってはいけないことは?
- 奥まで綿棒を入れる:耳垢を奥に押し込み、耳垢栓塞の原因になります
- 強くこする:外耳道を傷つけ、外耳道炎を引き起こします
- 耳かきを使う:赤ちゃんの柔らかい皮膚を傷つける危険性が高いです
- 頻繁に掃除する:かえって耳垢の自然排出を妨げます
- 耳の中が見えない状態で無理に行う:外耳道を傷つけ、耳垢を奥に押し込みます
赤ちゃんの耳トラブルのサイン
以下のような症状がある場合は、外耳道炎などのトラブルが起きている可能性があります。
- 耳を頻繁に触る、こする
- 耳から悪臭がする
- 耳だれ(耳から液体が出る)がある
- 呼びかけへの反応が鈍い
- 機嫌が悪く、耳を気にしている様子
- 耳の中が見えないほど耳垢が詰まっている
放置すると、聞こえの発達に影響を与える可能性もあるため、早めの受診が大切です。
耳鼻咽喉科での耳掃除はどのようにするの?
耳鼻咽喉科では、耳鏡と呼ばれる筒を使って外耳道と鼓膜の状態を詳しく観察します。外耳炎や中耳炎が無いかを確認した後、専用の器具を使って安全に耳掃除を行います。
当院では、必要に応じて、お子さんの耳の中の様子をモニターに映し出すことで、親御さんにも実際の状態を確認していただきながら、「見せる医療」を行っています。
耳垢の状態を確認した上で、最適な方法で除去していきます。
柔らかい耳垢には専用の吸引管で優しく吸い取る吸引法を、カサカサの乾いた耳垢には専用の器具で丁寧に取り除く鉗子による摘出を行います。
耳垢が固まってこびりついている場合は、点耳薬で柔らかくしてから除去したり、必要に応じて微温水による洗浄も実施します。
お子さんが怖がらないよう、声をかけながら、できるだけ短時間で処置を行います。
耳に炎症がある場合にはどうする?
外耳道を傷つけないように耳垢除去を行いますが、外耳道炎や湿疹がある場合は、塗り薬や点耳薬を使って炎症を抑える治療も併せて行います。必要に応じて、抗菌薬や抗炎症薬の点耳薬や塗り薬を処方することもあります。ご自宅で薬の塗布や滴下が難しい場合には、受診いただければ当院でも薬を塗布や滴下を行いますので、お気軽にご相談ください。
耳のケアで日常生活で気をつけるポイントは?
耳のケアで気を付けてほしいことは、「耳を過度に触らないこと」です。耳の中の皮膚は非常にデリケートで、ちょっとした事でも傷つきやすくなっています。ご家族が触りすぎないようにすることはもちろんですが、お子さん自身が耳を触る様子がないかも注意しておきましょう。具体的には以下の点に気を付けてみてください。
- 耳掃除は月に1~2回程度まで
- 耳の中が見えない状態では無理に触らない
- 入浴後はタオルで耳の外側を優しく拭いて、耳の穴の中までは拭かない
- お子さんが自分で耳を触った時に傷つけないように、爪を短く切る
定期検診
- 耳垢が溜まりやすい体質のお子さんは、3〜6か月に1回程度の定期的なチェックがおすすめです。
- 耳垢の状態がよくわからない場合は、ご遠慮なくお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q1. 赤ちゃんの耳掃除は親がしても大丈夫ですか?
A. 見える範囲を優しく拭く程度なら問題ありませんが、奥まで掃除しようとするのは危険です。基本的には耳鼻咽喉科で定期的にチェックしてもらうことをおすすめします。
Q2. 耳鼻科での耳掃除は痛くないですか?
A. 当院では専門の器具を使い、できるだけ痛みのないように配慮して処置を行います。お子さんの様子を見ながら、優しく丁寧に行いますのでご安心ください。
Q3. 処置にはどれくらい時間がかかりますか?
A. 耳垢の状態にもよりますが、通常は数分程度で終わります。
Q4. 費用はどれくらいですか?
A. 保険診療で行いますので、3割負担の方で初診料込みで1,000円〜1,500円程度です(処置内容により異なります)。子ども医療費助成の対象となる方は、さらに負担が軽減されます。
Q5. 初めての受診でも大丈夫ですか?
A. もちろんです。初診の方も歓迎いたします。WEB予約も可能ですので、ぜひご利用ください。







