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補聴器を購入する前にVol.1|聞こえの検査と補聴器相談医の役割

耳の病気|2026.03.18

「最近、テレビの音が大きいと言われるようになった」
「家族との会話で聞き返すことが増えた」
「補聴器を考えたほうがいいのかな?」
そのように感じて、このコラムを読んでいただいている方もいるかもしれません。

補聴器は、大切な方との会話や、日々の生活をより豊かにしてくれるパートナーです。しかし、高価な買い物でもあり、「買ったけれど自分には合わなかった」という失敗は避けたいものです。
当院でも、以前に補聴器を自分で購入したが、「うまく聞こえない」「合わなかったから使っていない」「使っているがいまいち」などのご相談をいただくことがよくあります。

補聴器を購入する前に、まず何を知っておくべきなのか。今回は、後悔しない補聴器選びの「第一歩」について、お伝えさせていただきます。

補聴器を購入する前に

補聴器の購入を考え始めたとき、多くの方が「どんな器種があるんだろう?」「値段はいくらくらいかな?」と、まず「物」のことを考えがちです。もちろん、デザインや価格も大切ですが、その前に最も重要なことがあります。

それは、「今の自分の耳がどのような状態なのか」を正確に知ることです。

補聴器は、ただ音を大きくするだけの道具ではありません。一人ひとりの耳の状態に合わせて微調整を行う、非常にデリケートな管理が必要な精密機器です。そのため、いきなりお店に行くのではなく、まずはご自身の「現在の耳の状態を正しく確認する」ことが、納得のいく補聴器選びにとって非常に大切となります。

購入前に耳の状態の確認が必要

なぜ、購入する前に「耳の状態の確認」が大切なのでしょうか。その理由を詳しく紐解いていきましょう。

耳の状態の確認が必要な理由

私たちの耳は、加齢だけでなく、さまざまな原因で聞こえにくくなることがあります。
例えば、耳あかが詰まっているだけであったり、中耳炎のような治療によって治る病気が原因の場合もあります。したがって、耳の状態を正しく確認しないで、いきなり補聴器をつけてしまうと、本当は補聴器が必要のない耳であったり、本来、治療によって聞こえが回復する病気を見逃してしまうリスクもあります。

また、詳しい聞こえの検査を行って、今の聞こえのレベルを数値として正確に把握しておくことで、「補聴器でどの程度の聞こえのサポートが必要なのか」という判断の基準ができるようになります。この正しい判断基準が無いままで補聴器を選んでしまうと、音が大きすぎてうるさく感じたり、逆に聞き取りにくさが改善されなかったりと、不具合の原因になってしまうのです。

人によって難聴の種類が異なる

一口に「耳が聞こえにくくなった」と言っても、実はその原因や状態(難聴の種類)は人によって全く異なります。大きく分けると、以下の3つのタイプがあります。

  • 「伝音難聴(でんおんなんちょう)」外耳や中耳など、音が伝わる経路に問題があるタイプです。中耳炎などが原因になることもあります。
  • 「感音難聴(かんおんなんちょう)」内耳や内耳から脳へつながる聞こえの神経など、音を感じ取る部分に問題があるタイプです。加齢による難聴の多くはこちらに含まれます。
  • 「混合性難聴(こんごうせいなんちょう)」上記の両方の性質を持っているタイプです。

「高い音だけが聞こえにくい人」もいれば、「低い音も聞こえにくい人」もいます。自分の耳がどのタイプで、どの音域の聞こえが悪いのかを知ることで、自分にぴったりの補聴器の性能を見極めることができるようになります。

聴こえの検査について

ご自身の耳の状態を詳しく知るためには、専門的な検査が必要です。当院では、以下の流れで検査を行っています。

〇検査方法

まずは、耳の中を診察し、鼓膜の状態や耳垢の詰まりなどをチェックします。その上で、専用の防音室にて以下のような「聴力検査」を行います。

  • 「純音聴力検査」ヘッドホンを装着し、「ピー」や「プー」といった音が聞こえたらボタンを押していただく検査です。どのくらいの大きさの音が聞こえるのか、音の高さごとに調べていきます。
  • 「語音聴力検査」「ア」「キ」「サ」といった言葉がどれくらい正確に聞き取れるかを調べる検査です。補聴器をつけたときに、言葉の意味をどれだけ理解できるかを予測する大切な目安になります。
  • 「ティンパノメトリー」耳の穴の中(外耳道)の気圧を変えることで、鼓膜の動きを調べる検査です。鼓膜がどのくらい音を伝えやすい状態であるかがわかります。

なお、これらの検査は痛みもなく、リラックスした状態で受けていただけますので、どうぞご安心ください。

補聴器相談医について

ここで皆さんに知っておいていただきたいのが、「補聴器相談医」の存在です。

補聴器相談医とは、補聴器に関して特別な講習を受け、専門的な知識と経験を持っていると認定された耳鼻咽喉科医のことです。

「どこで補聴器を相談すればいいかわからない」というときは、当院のような補聴器相談医のクリニックを受診することをおすすめします。医学的な診断に基づいた適切なアドバイスが受けられるだけでなく、地域の補聴器専門店とも連携しているため、安心して補聴器づくりをスタートさせることができます。

補聴器を使うと何が変わる?

では、補聴器を適切に使用することで、生活はどのように変化するのでしょうか。

  • 会話が楽しくなる:何度も聞き返したり、わずらわしさから聞こえたふりをしてしまうことが減ることで、ご家族やご友人とのコミュニケーションが取れて、再び会話が楽しめるようになります。
  • 外出が安心になる:後ろから来る車の音や駅のアナウンスが聞こえるようになるなど、周囲の音の情報をキャッチしやすくなるので、外出時の不安が軽減されます。
  • 認知症の予防につながる:補聴器の使用によって耳から入る音の情報が増えることは、脳を活性化させることにもつながります。最近では、認知症の予防可能な原因として一番多いのが、難聴を放置することと報告されており、聞こえを改善することが認知症の予防に最も効果があるとされています。
  • 気持ちが前向きになれる:「聞こえないこと」によるストレスや孤立感が解消され、明るく前向きな気持ちで過ごせるようになります。

聴こえが悪いままで放置すると、コミュニケーションが取りづらくなったり、自動車の接近などの危険を察知しづらくなったり、認知症発症の要因になったりと、様々な影響を与えます。補聴器は単に「音を大きくする器械」ではなく、社会生活を支えるためのかけ橋のような役割をしてくれます。

まとめ

補聴器の購入は、慌てて決める必要はありません。まずはご自身の耳の今の状態を、専門家と一緒に確かめることから始めてみませんか?

気になることや不安なことがあれば、いつでもお気軽に当院へご相談ください。あなたの生活がより彩り豊かなものになるよう、お手伝いをさせていただきます。

次のコラムでは、「補聴器の選び方」について、具体的な種類やポイントを詳しく説明します。

公開までしばらくお待ちください。

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