めまいの検査・治療と予防
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めまいの検査
●聴力検査
聴力を測定して、音を感知する蝸牛に異常がないか調べます。●眼振検査
眼振とは、自分の意思とは無関係に勝手に眼球が動くことです。特殊なゴーグル型の器具をつけて、赤外線CCDカメラにて眼振の有無を調べます。めまいの原因によって、特徴的な眼振が見られます。●重心動揺検査
体のバランスの乱れを調べる検査です。重心動揺計という板状の機器の上に立って、目を開けている時と目を閉じているときの体のふらつき具合を計測します。 -
めまいの治療
●薬物治療
症状を緩和する薬として次のようなものがあります。- 抗めまい薬
- 内耳循環改善薬
- 吐き気止め
- 抗不安薬
- 漢方薬
- 利尿薬(メニエール病で使われる)
- 抗うつ薬(心因性めまいで使われる)
●頭位治療
良性発作性頭位めまい症の方に、頭をゆっくりと動かして三半規管に入った耳石を耳石器に戻すために行うことがあります。●めまいのリハビリ
症状の強い時期には、安静が第一となりますが、ある程度治まってきたら、積極的に頭と体を動かすリハビリ体操を行うことが重要です。内耳に作用する「寝返り運動」や小脳を鍛える「頭を動かす運動」や「歩行運動」を行います。特に良性発作性頭位めまい症では寝返り運動を繰り返し行ってください。
めまいの予防
めまいの予防のためには、次のようなことが大事です。
- 睡眠不足を避ける
- 疲れをためない
- ストレスをためない
- 禁煙を心がける(ニコチンは内耳の血流を悪くします)
- 規則正しい生活をして、自律神経を整える
- 良性発作性頭位めまい症の再発を防ぐために、「寝返り運動」を習慣的に行う
こちらの記事の監修医師 :
医療法人一心会 京本耳鼻咽喉科
院長 京本良一
- 平成5年3月関西医科大学卒業、医学博士号取得。
- 平成5年から平成17年まで大学病院や基幹病院にて勤務。
- 平成17年8月京本耳鼻咽喉科開院を経て現職に至る。
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医
- 補聴器相談医
耳鼻咽喉科専門医として、丁寧で優しい説明・診療を心がけ、小さなお子様からご高齢の患者様まで、「来てよかった!」と安心いただける医療を提供してまいります。