外耳炎
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外耳炎とは
耳の穴の入り口から奥の鼓膜までの部分を外耳道と呼び、この外耳道に炎症が起こり、ただれたり・腫れたり・赤くなる病気が外耳炎(外耳道炎)です。
気温と湿度が高くなる夏に比較的多い病気です。 -
外耳炎の症状
耳のかゆみにはじまり、ひどくなると耳の痛みや耳だれを生じます。特に耳の痛みは、耳を触ったときにさらにひどくなり、夜も眠れないほど強くなることもあります。
また、外耳道の腫れがひどくなり、耳の穴が狭くなると、難聴・耳のつまり感・耳鳴りも起こります。 -
外耳炎の原因
主な原因は、耳掃除のやり過ぎや指爪による引っかき傷です。
外耳の皮膚は非常にデリケートで、耳掃除にて簡単に傷つけてしまします。傷ついた箇所から細菌が入り込み、炎症を起こしてしまいます。また、頻回の水泳がきっかけとなることもあります。外耳の中にたびたび水が入ると、皮膚の防御機能が低下して、炎症を起こすことがあるからです。 -
外耳炎の治療
まず、外耳をきれいにし、消毒します。耳だれが多い場合は洗浄処置も行ないます。その上で、軟膏や点耳薬による治療を行います。ご自宅では、軟膏や点耳薬による治療を続けていただきます。
痒みがひどい時には痒みを抑える内服薬、痛みがひどい時には抗菌薬や鎮痛薬も服用していただきます。
また、炎症を繰り返して長期化すると抗菌薬が効きにくい細菌(耐性菌)やカビが原因となる場合があります。その場合には、頻回の通院が必要となります。 -
外耳炎の予防は?
耳掃除をやり過ぎないことです。そもそも人間の耳は、耳垢を自然に排出できる仕組みが備わっています。また、耳垢そのものにも外耳道の皮膚の抵抗力を高め、細菌感染から守る働きがあるため、必要以上に除去しなくていいのです。過度の耳掃除は外耳道を傷つけてしまします。
耳掃除の際には、以下の注意点を守ってください
- 耳垢は通常、外耳道の入り口に溜まるので、入り口付近だけを掃除する
- 耳掃除の回数は月に1~2回程度、やさしく短時間で終わること
- 耳かきや細い綿棒を使って、入り口の耳垢を手前に掻き出し、奥に押し込まない
- 外耳道の奥を触ることは禁止